2018年1月31日水曜日

2018 BOSTON RED SOX TOP 20 PROSPECTS

2018 BOSTON RED SOX 

TOP 20 PROSPECTS

Michael Chavis(3B)


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.マイケル・チャビス(3B)/Michael Chavis
◯パワー 肩 / △スピード アプローチ
14年ドラフトNo.1パワーヒッターがプロ4年目でようやく開花。A+・2Aで打率.282・31本塁打・OPS.910をマーク。荒っぽいアプローチから将来像は5,6番を打つのが適任だろう。3B守備でも著しい向上を辿り、ポジションに残れるだろうとの評価を得ている。AFLでは1Bも経験。


2.ジェイ・グルーム(LHP)/Jay Groome
◯速球 カーブ コマンド 体格 / △メークアップ 素材型
メークアップ面の脆さが不安視されているが、素材はC.カーショウ(ドジャース)と比べられるほど。速球&カーブ&チェンジアップに加え、昨季はカッターを習得し、よりカーショウらしさが増した。A-・Aでは計14先発して防御率5.69・K/9=11.7・BB/9=4.9とコマンドに苦しんだ。

3.タナー・ハウク(RHP)/Tanner Houck
◯速球 コマンド / △変化球 リリーフ向き?
投球フォーム、投球スタイルの類似性から大学のOBであるM.シャーザー(ナショナルズ)と比べられる。92-98マイルの勢い溢れる速球をコマンドよく投げ分ける。スライダー&チェンジアップの向上が先発に残るための課題。仮に先発として駄目でも、クローザーになれる。A-では防御率3.63・K/BB=3.1。

4.ブライアン・マタ(RHP)/Bryan Mata
◯体格 フォーム 速球 3球種 / △素材型
国際アマチュアFAが解禁になって半年経っても所属が決まらず、レッドソックスがわずか$25Kで獲得。すると、彗星のごとく名を上げ、18歳にして昨季Aで17先発して防御率3.74をマーク。すでに滑らかで再現性の高いフォームを身に着けており、6-3/160と体格的な伸びしろも十分。ポテンシャルはローテーション3~4番手相当。

5.マイク・シャワリン(RHP)/Mike Shawaryn
◯奪三振 速球 スライダー / △リリーフ向き?
打者の左右を問わず、90-94マイルの速球&切れ味抜群のスライダーで空振りを誘う投球スタイル。少なくともミドルリリーフとしてメドが立ち、チェンジアップが向上すればポテンシャルはローテーション4番手。昨季はA・A+で26先発して防御率3.81・K/9=11.3・BB/9=3.2をマーク。

6.ジョシュ・オキミー(1B)/Josh Ockimey
◯パワー アプローチ / ✖守備走塁 コンタクト
D.オルティズ(元レッドソックス)の後継者として注目を浴びる左の一塁手。バットスピードに優れ、広角に長打を生み出すことができる。昨季はA・A+でOPS.820・14本塁打。アプローチも年々向上を辿り、昨季は四球率15.2%・三振率26.2%と良水準。守備走塁での貢献は見込めないだろう。

7.サム・トラビス(1B)/Sam Travis
◯打撃 / △パワー 肩
オキミーがオルティズなら、トラビスはK.ユーキリスのような選手像。本来なら走攻守揃った一塁手だが、16年に左膝のACLを断裂し、以降マイナーでのパフォーマンスも下降気味。昨季は3AでOPS.726、MLBでも33試合に出場してOPS.667。試合でも長打力を発揮できるようになればメジャー定着も見えてくる。

8.ジャレン・ビークス(LHP)/Jalen Beeks
◯球種 奪三振 / △リリーフ向き?
プラスピッチは持っていないが、マイナーで着実なパフォーマンスを続けている。昨季は23歳にして、2A・3Aで計26先発。11勝8敗・防御率3.29・K/9=9.6・BB/9=3.4をマークした。ギクシャクしたメカニクスで打者を欺く一方で、ローテーション下位で起用するよりは、リリーフの方が映えるとの見方も。

9.コール・ブラネン(OF)/Cole Brannen
◯スピード CF守備 アプローチ / △打撃 パワー 素材型
昨年のドラフト2巡目高校生。20-80スケールで70評価のスピードとシュアな打撃スタイルから将来像は「.270・15本・30盗塁」。CF守備も素晴らしく、B.ガードナーやJ.エルズベリー(いずれもヤンキース)のような選手への成長が期待される。R・A-では42試合で打率.224・0本塁打も、41K/34BBとアプローチは悪くなかった。

10.アレックス・シェリフ(RHP)/Alex Scherff 
◯速球 チェンジアップ / △リリーフ向き? カーブ 素材型
大学進学の可能性が高いと見られていたため、5巡まで後退も無事プロ入り。最速98マイルの速球&平均以上のチェンジアップのコンビネーションから、カーブ&スライダーが改善されればポテンシャルはローテーション3番手相当とも。メカニクスも滑らかでなく、リリーフ向きとの見方も。

11.ダニー・ディアズ(SS)/Danny Diaz
◯パワー 肩 / △素材型 スピード 3B向き?
攻守のパッケージはラファエル・ディバース(レッドソックス)を彷彿させる。昨年7月に国際アマチュアFAとして契約金$1.6Mで入団。滑らかなスイングから豪快なパワーを生み出す。体格の成熟とともにスピード&機敏さを失うと見られており、将来はディバース同様に3Bか。

12.ロニエル・ラウデス(RHP)/Roniel Raudes
◯3球種 / △素材型
昨季はA+で23先発して防御率4.50。19歳にしてフルシーズンを投げ切ったことは評価したい。速球は90マイル前半と支配的ではないが、カーブ&チェンジアップをきっちり使いこなすことができ、マイナー通算K/BB=3.66とコマンドも優秀。6-1/160と体格的な伸びしろも残す。ローテーション4番手相当。

13.トラビス・レーキンス(RHP)/Travis Lakins
◯速球 3球種 / ✖コマンド 素材型
安定感には欠けるが、ポテンシャルは傘下随一。平均で92-94マイル、最速で96-97マイルの沈む速球に、好調時にはプラスピッチとなるカーブ&チェンジアップから、ポテンシャルはローテーション3番手相当。昨季はA+で7先発/防御率2.61と好投した後、2Aでは8先発/防御率6.23と打ちこまれた。

14.ボビー・ダルベック(3B)/Bobby Dalbec
◯パワー 肩 / △3B守備 / ✖コンタクト スピード
大学時代は二刀流としてプレー、16年はA-でOPS1.101と猛打を炸裂させたが、プロ2年目の昨季は、13本塁打・OPS.772と物足りない数字。特に85試合/132Kと不安視されていたコンタクト面の脆さを露呈した。3B守備も機敏さに欠け、攻守に課題は多い。

15.ダーウィンソン・ヘルナンデス(LHP)/Darwinzon Hernandez
◯速球 / △リリーフ向き? 変化球 コマンド 
常時93-96マイル、最速97マイルの速球を武器に、Aでは103.1回/116三振と支配的な数字。平均以下のコマンド&変化球から上の階級でもパフォーマンスを維持できるかは懐疑的。21歳とまだ若く、これからの成長に期待したい。課題を克服できなければ左のミドルリリーフに回ることになるだろう。

16.C.J.チャッタム(SS)/C.J. Chatham
◯打撃 肩 SS守備 / ✖アプローチ
昨季は故障により7試合の出場のみ。アプローチは荒っぽいが一般的なSSよりもパンチ力で勝る。6-4/185とSSとしては体が大きいため、守備動作は素早くないが、一歩目の判断の速さと肩の強さでカバー。仮に二塁に回ったとしても見劣りしないだけの打力を備えている。

17.ロレンゾ・セドロラ(OF)/Lorenzo Cedrola
◯スピード CF守備 コンタクト / ✖パワー 素材型
スピードツールが光る原石。長打力は欠けるが、コンタクト&CF守備が高評価で1番センターとして十分なポテンシャルを潜める。昨季は19歳ながら投高のAで打率.285・4本塁打・19盗塁・OPS.709と奮闘。三振率12.7%コンタクトスキルは流石だが、四球率2.9%と辛抱強さを身に着ける必要がある。

18.ブライアン・ジョンソン(LHP)/Brian Johnson
◯球種 投球術 / △球威
メジャー定着を果たせず、プロスペクトランキングから名前が消えない。M.バーリー(元ブルージェイズ他)と比較される技巧派で、多彩な球種でバットの芯を外す投球スタイル。昨季は3Aで18先発して防御率3.10、MLBでも5先発を任された。ローテーション下位を支えるイニングイーターになりたい。

19.ジェーク・トンプソン(RHP)/Jake Thompson
◯速球 スライダー / △リリーフ向き? / ✖コマンド
昨年のドラフト4巡目。最速98マイルの速球&平均以上のスライダーのコンビネーションはパワフルの一言。しかし、コマンドに苦しんでおり、チェンジアップも平凡なため、先発を続けていけるかは懐疑的。セットアッパー相当の球威を備えている。すでに23歳を迎えており、リリーフとしての早期昇格に期待したい。

20.ヘクター・ベラスケス(RHP)/Hector Velazquez
◯コマンド / ✖球威
昨季メキシコリーグから移籍すると、3Aで19先発/防御率2.21と好投。MLBでも24.2回/防御率2.92と結果を出した。平均90マイルの速球と80マイル台のシンカー系のボールを低めに集める投球スタイルで、支配力はない。FIPは3Aで3.45、MLBで4.58と平凡で、フロックとの見方も。

Plus One Prospect
タイラー・エスプリン(OF)/  Tyler Esplin
◯パワー / △両翼向き /  ✖素材型
昨年のドラフト7巡目指名。パワーが武器の18歳で、特に逆方向にも長打が打てるのが魅力。守備は外野両翼をこなす。6-4/225と年齢離れした体格を誇る。Rでは22試合に出場して打率.271・2本塁打・OPS.729をマークした。

2018年1月30日火曜日

2018 BALTIMORE ORIOLES TOP 20 PROSPECTS

2018 BALTIMORE ORIOLES 

TOP 20 PROSPECTS

Austin Hays(OF)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.オースティン・ヘイズ(OF)/Austin Hays
◯打撃 パワー 肩 / △RF向き 盗塁技術 アプローチ
昨季A+・2Aで打率.329・32本塁打・OPS.958という圧倒的な打撃成績を納め、飛び級でMLBでも20出場。MLBでは変化球の対応に苦しんだ。A.ジャッジ(ヤンキース)のように適応まで我慢が必要だろう。17年はCFメインに1年プレーしたが、平均から平均以上のスピード&平均を大きく上回る強肩からRF向きとの評価。


2.チャンス・シスコ(C)/Chance Sisco
◯コンタクト 即戦力 / △パワー / ✖捕手守備 肩
スケールダウンしたJ.マウアー(ツインズ)のような巧打捕手。昨季3Aで打率.267ながらマイナー通算では.311をマーク。通算5年で二桁本塁打を打ったシーズンはないが、パワーも平均程度まで向上が見込まれる。1番の課題である守備を改善できればすぐにでもオリオールズの正捕手になれる逸材。即戦力。

3.ライアン・マウントキャッスル(SS)/Ryan Mountcastle
◯パワー  メークアップ / △肩 SS守備 1B/LF向き? アプローチ
打撃のポテンシャルは素晴らしく、昨季A+・2Aで打率.287・18本塁打・OPS.802。四球率3.2%とフリースインガーながらボールの見極めは及第点レベルとの評価。一方で守備面は疑わしく、将来はLFや1B転向もあり得る。将来像は同じくSSを守っていたM.モース(ジャイアンツ)やJ.ロペス(横浜)か。

4.DLホール(LHP)/DL Hall
◯速球 カーブ / △チェンジアップ コマンド 体格 素材型
昨年のドラフト全体21位。6-0/180と小柄な体格ながら高いアップサイド評を得ており、スカウトからはS.カズミアー(ブレーブス)と比べられる。最速95マイルの速球&大きく割れるカーブはいずれもプラスピッチ。チェンジアップは発展途上。カズミアー同様に複雑なメカニクスをしており、制球&スタミナの不安を払拭したい。
5.ハンター・ハービー(RHP)/Hunter Harvey
◯速球 カーブ 奪三振 / △チェンジアップ / ✖耐久性
呪われているのではないかというほどの故障体質で、ポテンシャルを発揮できていない。昨季はTJ手術から復帰し、8先発で防御率0.96・K/9=14.5と明るい兆し。最速97マイルの速球と平均を大きく上回る評価のカーブで打者を圧倒できる。チェンジアップと耐久性が向上すれば、先発ローテーション3番手相当。

6.キーガン・エイキン(LHP)/Keegan Akin
◯速球 3球種 /
滑らかで力みのないフォームから軽々と91-96マイルの速球を投げ込む馬力、平均から平均以上のスライダー&チェンジアップ、最低限の制球力から先発適性は高く、ポテンシャルはローテーション3~4番手。昨季はA+で21先発して防御率4.14・K/9=10.0・BB/9=4.1をマーク。体格もガッシリしておりイニングイーターとして期待。

7.D.J.スチュワート(OF)/D.J. Stewart
◯打撃 アプローチ / △LF向き
15年ドラフト1巡目。ドラフトから2年くすぶっていたが、昨季は名誉挽回。2Aで打率.278・21本塁打・20盗塁・OPS.859と打撃専門の両翼選手として十分な成績を残した。四球率12%・三振率16%と自慢の選球眼は圧巻。大柄な体格の割に守備走塁は優秀だが、肩の弱さがネック。M.コンフォート(メッツ)やK.シュワバー(カブス)ルートを目指す。

8.セドリック・ミューリンズ(OF)/Cedric Mullins
◯スピード CF守備 / ✖肩
昨季は故障により76試合の出場にとどまったが、平均以上のスピード&CF守備からMLBでも出場機会が確保できるだろう。打撃のポテンシャルも十分で、昨季76試合で13本塁打を放つなど一般的なCFよりもパンチ力がある。昨季、好デビューを飾ったB.グッドウィン(ナショナルズ)がロールモデルになりそうだ。

9.アンソニー・サンテンダー(OF/1B)/Anthony Santander
◯パワー / ✖守備走塁 耐久性
ルール5ドラフトで昨冬加入も、肩肘の故障によりデビューが8月まで遅れた。MLBでは30打席で打率.267。16年にカロライナ・リーグ(A+)トップの42二塁打、3位の20本塁打・95打点、4位のOPS.862をマークした長打力が武器。守備走塁は平均以下。万全な状態で春季トレーニングを迎え、開幕ロースター入りを争う。

10.ザック・ロウザー(LHP)/Zac Lowther
◯3球種 即戦力 / △球速 伸びしろ
昨年のドラフト全体74位。A-で11先発して防御率1.66・K/9=12.4・BB/9=1.8と好デビューを飾った。速球は87-89マイル程度だが、ボールのキレとタイミングの取りにくいフォームでカバー。カーブ&チェンジアップも扱うことができ、先発投手としての資質は十分。6-2/235と体格的な伸びしろはもうなく、即戦力タイプ。

11.アダム・ホール(SS)/Adam Hall
◯スピード SS守備 コンタクト / △素材型 肩 パワー
昨年のドラフト2巡目。まだ18歳と若く、メジャーまでは長い時間がかかるが、レギュラーSSを張れるだけのポテンシャルを秘めている。平均を大きく上回るスピードとライナー性の打球を生み出す打撃で二塁打・三塁打を量産する。守備は肩が平均止まりだがSSとして十分な水準。2B/3Bなら平均以上になれる。

12.コディ・セドロック(RHP)/Cody Sedlock
◯速球 3球種 ゴロアウト / △先発経験 リリーフ向き?
16年ドラフト全体27位指名。先発経験の浅さが指摘されていたが、昨季はA+で防御率5.90、1試合平均4.5イニングと不安が的中。90マイル中盤の沈む速球&平均以上のスライダー&平均のチェンジアップ・コマンドから純粋なポテンシャルはローテーション3番手相当。リリーフで飛躍の可能性も。

13.マイケル・バウマン(RHP)/Michael Baumann
◯体格 速球 / ✖コマンド  
昨年のドラフト3巡目。A-では9先発して防御率1.31・K/9=8.9と好投。6-4/225の恵まれた体格から投げ込まれる最速97マイルの速球はパワフル。メカニクスの維持に苦しんでおり、コマンドが不安定。平均以下だがカーブ&チェンジアップも扱え、制球難を克服できれば先発ローテーション3~4番手相当。

14.タナー・スコット(LHP)/Tanner Scott
◎速球 / △リリーフ向き / ✖コマンド 球種
荒削りながら97-102マイルを投げ込む剛腕左腕。昨季は先発としてプレーしたが、将来像はクローザーだろう。2Aで24先発(69回)して防御率2.22・K/9=11.3と好投したが、BB/9=6.0と制球は皆無で、変化球もスライダーのみとMLBで先発を続けていくのは厳しいと見るのが妥当だ。

15.アデマー・リファエラ(OF)/Ademar Rifaela
◯パワー 肩 / △コンタクト 両翼向き
オランダ領キュラソー島の出身。ズバ抜けたパワー&強肩を備えた蘭製大砲で、W.バレンティン(ヤクルト)の再来に期待が膨らむ。昨季はA+で打率.284・24本塁打(リーグ最多)・OPS.858をマーク。守備位置はバレンティン同様にRFがメイン。126試合/124三振とコンタクト面を磨く必要がある。

16.アレックス・ウェルズ(LHP)/Alex Wells
◎コマンド / ✖球速
昨年のWBCでは弱冠20歳ながらオーストラリア代表としてプレー。80マイル後半の速球&カーブ&チェンジアップを抜群のコマンドから投げ分ける。昨季はAで11勝5敗・防御率2.38・K/9=7.6・BB/9=0.6をマーク。球速の遅さからポテンシャルは限られるが、ローテーション5番手タイプとして注目。

17.イェフリー・ラミレス(RHP)/Yefry Ramirez
◯3球種 投球術 / 
昨夏に国際ボーナススロットとのトレードでヤンキースから加入。昨季2Aで15勝3敗・防御率3.47・K/9=8.5・BB/9=3.5。これといって武器となるボールがないローテーション5番手タイプだが、マイナー通算K/9=8.7と馬力もある点はアドバンテージ。球威・投球術・制球どれもきっちり備わっている。

18.ホマー・レイエス(3B)/Jomar Reyes
◯パワー 肩 / ✖アプローチ 3B守備 スピード
ドミニカ出身の右の長距離砲。攻守に荒削りながらパワーポテンシャルは無視できない。昨季は壁を殴り、指を骨折したせいで57試合の出場にとどまったが、A+では50試合で打率.302・4本塁打をマーク。守備では強肩を備えるが、スピード&守備力が欠如しており、3Bとしては厳しそうだ。

19.ブレナン・ハニフィー(RHP)/Brenan Hanifee
◯体格 / △素材型
6-5/180の細身の体格から伸びしろが期待されている素材型。90マイル前後の速球&スライダーのコンビネーションはスケールアップが見込まれる。先発としてプレーしていくには平均以下のチェンジアップ&コマンドも磨きたい。昨季はA-で12先発して防御率2.75・K/9=5.8・K/9=1.6。

20.キャメロン・ビショップ(LHP)/Cameron Bishop 
◯速球 体格 / ✖コマンド
昨年のドラフト26巡目という下位出身ながらR・A-で9先発して防御率0.72・K/9=9.3・BB/9=3.8をマーク。最速95マイルの速球を主体にカーブ&チェンジアップも織り交ぜる。メカニクスのばらつきが大きく、不安定なコマンドが課題。試合後半のリリーフもしくは先発ローテーション4番手相当のポテンシャルはある。

21.ネスター・コルテス(LHP)/Nestor Cortes
◯緩急 チェンジアップ / △球速
ルール5ドラフトでヤンキースから加入。昨季マイナー3階級でスイングマンとして104.2イニングを投げ、防御率2.06・K/9=9.0・BB/9=2.8と好投。速球は80マイル台ながら得意のチェンジアップで緩急を生み出す。70マイル台のスライダーも交える。サイドスロー。

Plus One Prospect
ラマー・スパークス(OF)/  Lamar Sparks
◯ファイブツール /  ✖素材型
高校での実績は乏しいがポテンシャルを買われて昨年のドラフトで5巡指名。抜群の身体能力を有し、スケールの大きいCFとして注目を浴びる。現段階では完全なる素材型だが、数年後のブレークに期待したい。Rでは42試合で打率.241・0本塁打・11盗塁。



2018年1月28日日曜日

2018 SAN FRANCISCO GIANTS TOP 20 PROSPECTS

2018 SAN FRANCISCO GIANTS

TOP 20 PROSPECTS

Heliot Ramos(OF)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ヘリオット・ラモス(OF)/Heliot Ramos
◯パワー スピード 肩 CF守備 / ✖素材型
昨年のドラフト1巡目。オフにはトレードも噂されたファイブツール候補で、「30-30」も夢ではないほどのパワー&スピードを秘める。RではOPS1.049と圧巻のデビュー。守備も平均以上のスピード&肩からCFとして長くプレーできるとの見立て。


2.クリス・ショウ(1B/OF)/Chris Shaw
◯パワー / △コンタクト / ✖守備走塁
15年ドラフト1巡目。30ホーマー相当のパワーを秘める長距離砲候補。昨季125試合で/132K/38BBヒットツールが甘く、メジャーへの適応に不安を抱える。守備走塁は平均以下で、打撃でカバーするしかない。2A・3Aで打率.292・24本塁打・OPS.871。

3.オースティン・スレイター(OF)/Austin Slater 
◯打撃 / △両翼向き?
素早く無駄のない洗練されたスイングでパワー&アベレージを両立。3Aでは50試合で打率.321・OPS.845、MLBでも34試合で打率.282・OPS.740と安定したパフォーマンス。身体能力に支えられた守備走塁も手堅く、外野3ポジションをこなすことができる。

4.スティーブン・ダガー(OF)/Steven Duggar
◯スピード アプローチ 守備 肩 / △コンタクト パワー
「出塁能力、スピード、CF守備」を兼ね備え、1番CF不在のチームの救世主になるかもしれない。昨季は故障により44試合の出場にとどまったが、OPS.810。マイナー通算出塁率.384。守備では肩も強く、CF/RF向き。

5.タイラー・ビーディ(RHP)/Tyler Beede
◯速球 球種 / △コマンド 
最速97マイルの速球を主体にカッター&パワーカーブ&チェンジアップを織り交ぜるハイスペック右腕。しかし、コマンドが安定せずポテンシャルを生かし切れていない。昨季は3Aで防御率4.79と振るわず、まだK/9が8.2⇒6.9と落ちていることも懸念材料。


6.アンドリュー・スアレス(LHP)/Andrew Suarez
◯コマンド / 
エースポテンシャルではないが、完成度の高い即戦力左腕。昨季は2A・3Aで24先発して防御率3.30をマーク。今季中の昇格も射程圏内に。90-93マイルの速球とスライダーでコマンドよく両コーナーをつき、時折カーブで目先を変える。

7.サンドロ・ファビアン(OF)/Sandro Fabian
◯打撃 肩 / △スピード 両翼向き / ✖アプローチ 素材型 
現段階では荒削りな素材型も、マイナーのコーチからは勤勉性を高く評価されている。昨季Aで122試合/88K/10BBとフリースインガーながら抜群の打撃センスを誇り、19歳ながら打率.277・11本塁打・30二塁打をマーク。守備では肩&打球反応に優れRF向き。


8.ギャレット・ウィリアムズ(LHP)/Garrett Williams
◯速球 カーブ / ✖チェンジアップ コマンド
最速97マイルの速球と80マイル前半のパワーカーブのコンビネーションは威力抜群。昨季はA・A+で16先発して防御率2.32・K/9=8.9・BB/9=3.2と好投した。平均以下のコマンドを改善する必要があり、チェンジアップもほとんど使わないためリリーフ向きとも。

9.ジェーコブ・ゴンザレス(3B)/Jacob Gonzalez
◯パワー / △1B/LF向き? スピード / ✖素材型
昨年のドラフト2巡目高校生で、D.バックス全盛期を支えたルイス・ゴンザレスの息子。6-3/190の体格に父譲りのパワーポテンシャルを秘めている。Rでは打率.339・46試合で23K/16BBとアベレージ&アプローチも兼備。一方で機敏さに欠け、3Bに残れるかが分かれ目。

10.ショーン・アンダーソン(RHP)/Shaun Anderson
◯速球 スライダー 体格 / △リリーフ向き?
昨夏E.ヌネスとのトレードでレッドソックスから移籍。昨季はA・A+で23先発して防御率3.44・K/BB=3.24。92-96マイルのシンカー&80マイル後半に届くスラッターのコンビネーションはリリーフ向きとも言われるが、チェンジアップ&カーブも扱えるフィールを見せる。

11.アラミス・ガルシア(C)/Aramis Garcia
◯パワー 肩 / △アプローチ C守備
傘下ではリスト2位のC.ショウに次ぐパワーポテンシャルの持ち主で、昨季はA+で81試合/17ホーマーを放った。103試合/94K/24BBの荒っぽいアプローチからヒットツールの評価は平凡。捕手としては強肩だが、捕球面に不安。攻守のポテンシャルは控え捕手止まりとも。

12.セス・コリー(LHP)/Seth Corry
◯速球 カーブ / ✖素材型 コマンド
昨年のドラフト3巡目高校生。左腕から速球とカーブを繰り出す姿はM.ムーア(ジャイアンツ)と比較される。フォームを再現させるための運動能力は十分も、メカニクス&コマンドを学んでいく必要がある。

13.ホアン・グレゴリオ(RHP)/Joan Gregorio
◯体格 速球 / △コマンド 変化球 フライボーラー 
6-7の長身を生かした91-94マイルの速球はエクステンションに富んでおり、パワフル。打高の3Aで13先発/防御率3.04は立派だが、変化球&コマンドに欠け、さらにフライボーラーである点からMLBでのパフォーマンスには懐疑的。リリーフ向きか。

14.サム・クーンロッド(RHP)/Sam Coonrod
◯速球 スライダー / △コマンド チェンジアップ
16年にはA+・2Aで防御率2.55とブレークも、昨季は2Aで1年間を過ごし防御率4.69と振るわなかった。90マイル前半のシンカーと80マイル中盤のスライダーは威力抜群。しかし、速球&スライダーに続く球種がなく、コマンドもアバウトなため、リリーフ向きとも。

15.ヒース・クイン(OF)/Heath Quinn
◯パワー 肩 / △両翼向き コンタクト
大学屈指の強打者として知られ、16年にはOPS.993と順調なプロデビューを飾ったが、昨季はA+で打率.228・10本塁打・OPS.661とつまずいた。ガッシリとした体格に強肩強打を備えたRF向きの選手。辛抱強さに定評を得ていたアプローチが75試合/86K/20BBと崩れた。

16.ミゲル・ゴメス(2B/3B)/Miguel Gomez
◯コンタクト / △スピード パワー
P.サンドバル2世との呼び声高い。サンドバルのような巨漢体型ではないが、捕手から内野手に転向した経歴、スイッチヒッターであること、器用なバットコントロールとグラブ捌きを見せることから呼ばれている。昨季は2Aで打率.305・8本塁打をマーク。MLBでも22試合に出場した。

17.アレクサンダー・カナリオ(OF)/Alexander Canario
◯ファイブツール アプローチ / ✖素材型
16年に海外FAで入団。昨季プロデビューを飾ると、DSLでOPS.854・18盗塁と印象的なパフォーマンス。リーグのオールスターゲームではMVPも獲得した。66試合/40K/33BBと成熟したアプローチでライナーを打ち分ける。守備ではCF相応のスピード&肩&守備範囲を有する。

18.ライアン・ハワード(SS)/Ryan Howard
◯打撃 肩 / △パワー 2B向き?
MLB通算382ホーマーの大砲と同姓同名も、自身は攻守堅実なユーティリティータイプ。ライナー狙いの打撃スタイルで、昨季はA+で打率.306・9本塁打・OPS.739をマーク。守備では肩が強く、2B/3B向きとも。

19.ジュリアン・フェルナンデス(RHP)/Julian Fernandez
◎速球 / ✖コマンド 素材型 実績
オフにルール5ドラフトでロッキーズから移籍。常時90マイル後半、最速104マイルの速球で注目を集める。昨季は21歳でAでプレーと実績不足。51試合に登板して防御率3.26・K/9=8.8・BB/9=2.8をマークした。

20.ジェーソン・バール(RHP)/Jason Bahr
◯速球 体格 / △変化球
昨年のドラフト5巡目大学生。6フィート5の長身から投げ込まれる最速96マイルの速球は角度があり、スピンレート&エクステンションにも優れる。変化球は未洗練ながら制球は落ち着いており、先発としての可能性も十分。A-では33回/36K/11BB・防御率3.55。


Plus One Prospect
サム・ウォルフ(RHP)/Sam Wolff
◯速球 奪三振 / ✖コマンド 故障明け 
オフにトレードでレンジャースから加入。昨季2A・3Aで40試合に登板して防御率2.93・K/9=12.3と好投したが、右屈筋腱の故障により実戦復帰は夏場以降になる見込み。制球は荒いが、最速100マイルの速球を主体にスライダー&カーブもよく切れる。

2018年1月27日土曜日

2018 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2018 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

Fernando Tatis Jr.(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.フェルナンド・タティス Jr.(SS)/Fernando Tatis Jr.
◯打撃 パワー 肩 アプローチ / △3B向き?
同名の父はメジャーで11年プレーした元大リーガー。昨季は18歳ながらA・A+で22ホーマー・OPS.877とブレーク。豪快なプルヒッティングが自慢だが、ミッドウェスト・リーグ(A)最多の75四球を選ぶなど打撃技術も兼備。守備はSSよりも3B向きとの評価。


2.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore
◯速球 球種 コマンド / ✖素材型 
昨年のドラフト全体3位指名。球威、変化球、コマンドの3点を取り揃えた希少な高校生左腕。最速96マイルの速球&平均以上のカーブ&チェンジアップ&スライダー。大きく足を上げる独特なフォームをしているが、投球フォーム自体は滑らかで、コマンドも優秀。


3.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias
◯コンタクト 肩 / △パワー
ズバ抜けたコンタクトスキルを示す未来の首位打者候補。昨季は20歳ながら2Aで打率.296、65K/68BBをマーク。3本塁打とパワーはまだまだだが、打球速度の速さには定評がある。守備では平均以上の2Bになれるとの触れ込みだが、肩の強さはSSでもOKなほど。

4.カル・クアントリル(RHP)/Cal Quantrill
◯速球 変化球 コマンド / △耐久性
TJからの復帰シーズンで116回/110K/40BB、防御率3.80と結果を出した。常時90マイル中盤を計測する速球&マイナー屈指とされるチェンジアップの威力は抜群で、カーブ&スライダーも平均から平均以上のボール。コマンドにも優れ、試合を支配できる才能の持ち主。

5.マイケル・バイエズ(RHP)/Michel Baez
◯速球 コマンド 体格 奪三振 / △変化球
キューバから亡命し、16年12月に契約金$3Mでパドレス入り。昨季はAで10先発して防御率2.45・K/9=12.6・BB/9=1.2をマーク。6-8/220の巨体から繰り出す最速98マイルの速球は絶品。スライダー&チェンジアップはまだ不安定ながら決まった時は鋭く曲がる。変化球が育てばエースポテンシャル。

6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon
◯速球 3球種 / ✖素材型
キューバから亡命し、16年に$11Mでパドレスと契約した逸材。18歳にして球威と投球術を兼ね備えた姿は、J.ウリアス(ドジャース)と比較されている。91-93マイルの速球&チェンジアップ&カーブ。AではBB/9=4.2とコマンド&メカニクスを乱してしまった。

7.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza
◯速球 カーブ コマンド / △TJ手術明け 耐久性
16年にD.ポメランツとのトレードでレッドソックスから移籍。昨季はブレークが期待されたが、TJ手術により全休に終わった。力みのないフォームから最速100マイルの速球&マイナー屈指のカーブ。耐久性への不安が大きいが、エースポテンシャルの持ち主。

8.ジョーイ・ルチェシー(LHP)/Joey Lucchesi
◯3球種 速球 体格 コマンド / 
6フィート5の長身から92-96マイルの速球&カーブ&チェンジアップを投げ下ろす。両コーナーに投げ分けるコマンドも備えており、球筋の見にくいフォームも独特。スタミナ&コマンドの評価も高く、ポテンシャルは先発ローテーション4番手相当。昨季はA+・2Aで23先発して防御率2.20・K/9=9.6・BB/9=2.1。


9.エリック・ラウアー(LHP)/Eric Lauer
◯コマンド 球種 即戦力 / 
エースポテンシャルではないが、完成度の高さが魅力の即戦力左腕。コマンドよく平均から平均以上の4球種を投げ分ける。昨季はA+・2Aで122.2回/132K/36BB・防御率3.30をマーク。今季中の昇格も射程圏内。

10.ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen
◯速球 4球種 / 
大柄な体格から92-94マイルの力強い速球と、多彩な変化球を織り交ぜる姿はJ.レスター(カブス)と比較されている。第2球種のバルカンチェンジは平均以上の評価で、カーブはリリースがやや不安定ながら平均から平均以上の評価。昨季はコマンドを磨き、A・A+で23先発して防御率2.95・K/9=10.2をマーク。

11.エステウリー・ルイーズ(2B)/Esteury Ruiz
◯打撃 スピード / ✖素材型 
昨夏トレードでロイヤルズから加入。18歳にして卓越したコンタクト能力を披露し、6-0/150と小柄ながらパワーも潜める。スピードも平均以上で、J.アルトゥーベ(アストロズ)のような攻撃型二塁手になり得る。昨季Rで打率.350・4本塁打・26盗塁・OPS.997をマーク。

12.フランシー・コーデロ(OF)/Franchy Cordero
◯パワー スピード / ✖コンタクト アプローチ 
攻守にかなり荒削りだが、「20-20」相当のポテンシャルを秘めている。昨季は3Aで打率.326・17本塁打・15盗塁・OPS.972をマーク。しかし、93試合/118K/23BBとヒットツールはかなり疑わしい。元々SSを守っていたため、OF守備も不慣れでまだこれからという状態。

13.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack
◯コマンド 体格 / △TJ手術明け
昨季はTJ手術により全休したが、16年にはマイナーで防御率0.85・K/BB=14.2と圧倒的な成績を残している。最大の武器はズバ抜けたコマンドで、21歳ながら狙った所にピンポイントにコマンドすることができる。速球は92-94マイル、同じ腕の振りから繰り出されるチェンジアップも高評価。

14.ジェーコブ・ニックス(RHP)/Jacob Nix
◯速球 コマンド 体格 / ✖素材型
6-4/220の体格から伸びしろが大きく、速球はすでに最速95マイル。カーブ&チェンジアップも落差に恵まれており、3球種いずれもストライクを稼ぐことができる。昨季は16先発で防御率4.67も、BB/9=1.8とコマンドは着実に成長している。ローテーション3番手相当のポテンシャルを秘める。

15.ホルヘ・オナ(OF)/Jorge Ona
◯パワー / △コンタクト 両翼向き スピード / ✖素材型
16年に契約金$7Mでパドレス入りしたキューバ出身プロスペクト。筋肉質のガッシリした体格にズバ抜けたパワーを潜めており、昨季Aで打率.277・11本塁打・OPS.755をマークした。107試合/115Kとコンタクト面を磨く必要がある。守備はRF向き。

16.マイケル・ゲティズ(OF)/Michael Gettys
◯ファイブツール CF守備 / ✖コンタクト 素材型 
傑出したファイブツールを備えるアスリート選手。上手く育てばB.バクストン(ツインズ)のようなロマンある選手になり得る。すでに外野守備ではゴールドグラブ級の美技を連発しているが、116試合/191Kと打撃には疑問符。それでも17HRはキャリアハイ。

17.ガブリエル・アリアス(SS)/Gabriel Arias
◯肩 SS守備 / △打撃 / ✖素材型 
16年に契約金$1.9Mでパドレス入り。恵まれた運動能力の持ち主で、守備での動きは非常に滑らかで広大な守備範囲を見せる。平均を大きく上回る強肩で多くのアウトを奪い、未来のゴールドグラバーと評するスカウトも。打撃の成長がキャリアを左右する。昨季は17歳ながらAで16試合プレー。プレーオフでは打率.364と目立った活躍。

18.エドワード・オリバレス(OF)/Edward Olivares
◯肩 スピード パワー / △コンタクト / ✖素材型
オフにY.ソラーテとのトレードで加入。昨季A・A+で打率.269・17本塁打・20盗塁・OPS.795とブレークを飾ったファイブツールタイプ。コンタクト面に不安を残すが、パワーとスピードのコンビネーションは魅力的であり、外野3ポジションどこでも十分な守備力も備える。肩も強く、将来像はS.マーテイ(パイレーツ)か。

19.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario
◯打撃 スピード 肩 / △パワー / ✖素材型
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。昨季はRでOPS.773をマーク。ギャップを破るヒッティングセンスを披露し、36K/33BBと17歳にしてアプローチも優れる。パワースタッツが伸びれば一気にトッププロスペクトとなるだろう。

20.ペドロ・アビラ(RHP)/Pedro Avila
◯3球種 奪三振 / 
昨季よりD.ノリスとトレードで加入。昨年8月の試合でパドレス傘下1Aのチーム記録となる1試合17奪三振をマークするなどブレーク。90マイル前半の速球を主体にカーブ&チェンジアップを織り交ぜ、A・A+で23先発して防御率3.70・K/9=11.9・BB/9=2.3をマーク。

21.ルイス・カンプサーノ(C)/Luis Campusano
◯肩 パワー / ✖C守備 素材型
昨年のドラフト2巡目高校生。打撃先行型の捕手で、Rでも4本塁打・OPS.732をマーク。パワーと肩のツールが傑出しているが、捕手としての守備力には疑問符。柔らかいミット捌きやフットワークを磨いていく必要がある。


Plus One Prospect
カイル・マグラス(LHP)/Kyle McGrath
◯即戦力 変則 / ✖球速 
人間投石機のような独特なオーバースローで注目を集める変則左腕。昨季はMLBデビューし、17試合で防御率2.84。速球は平均86マイルだが、独特のフォームと同じ腕の振りから繰り出されるチェンジアップで打者を惑わす。セットアッパー格としてブレークに期待。

2018年1月26日金曜日

2018 LOS ANGELES DODGERS TOP 20 PROSPECTS

2018 LOS ANGELES DODGERS

TOP 20 PROSPECTS

Walker Buehler(RHP) 

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ウォーカー・ビューラー(RHP)/Walker Buehler
◎速球 / ◯変化球 コマンド 即戦力 / △耐久性 リリーフ向き?
常時97マイル超、最速101マイルの速球と80マイル中盤のパワーカーブを主体に、スライダー&チェンジアップも織り混ぜる本格派。スタミナやコマンドにも優れており、C.カーショウに次ぐ2番手エースとして期待を背負う。昨季A+・2A・3Aで88.2回を投げて防御率3.35・K/9=12.7。


2.アレックス・バードゥーゴ(OF)/Alex Verdugo
◯打撃 肩 /  
豪快なスイングながら卓越したコンタクト能力で長短打を量産するヒットマシーン。マイナー4年で打率.305。昨季は3Aで117試合に出場して打率.314・6本塁打・OPS.825・52BB/50Kをマーク。外野守備では強肩が光るCF/RF向きなポテンシャル。17年WBCメキシコ代表。
3.キーバート・ルイーズ(C)/Keibert Ruiz
◯打撃 C守備 / △パワー 肩
攻守オールラウンドな捕手として昨季一躍ブレーク。A・A+で打率.316・8本塁打・OPS.813をマーク。捕手の守備でも柔らかいフレーミングと機敏なレシービング技術を披露しており、肩の弱さはネックだが平均以上の捕手になれるだろう。

4.ユスニエル・ディアズ(OF)/Yusniel Diaz
◯打撃 スピード 肩 / △パワー
キューバから亡命し、15年に$15.5Mでドジャースと契約した逸材。ファイブツールを有しており、マイナーでの成績の類似性からもA.マッカチェン(ジャイアンツ)のような成長が期待される。昨季11本塁打のパワーをどれだけ伸ばせるかがカギ。

5.ミッチェル・ホワイト(RHP)/Mitchell White
◯速球 カッター 奪三振 運動能力 / △チェンジアップ
大学では防御率3点台中盤と目立つ選手じゃなかったが、16年ドラフトで2巡目指名されると急成長。94-97マイルの速球を武器に、昨季R・A+・2Aで防御率2.93・K/9=10.8をマーク。プラス評価のカッター、平均以上のカーブも決め球に使える。発展途上のチェンジアップを練習中。

6.ヤディアー・アルバレス(RHP)/Yadier Alvarez
◯速球 スライダー / ✖コマンド 素材型
キューバから亡命し、15年に$16Mでドジャースと契約した逸材。最速100マイルの速球とプラス評価のスライダーはパワフルだが、制球に乏しいためマイナーでの成績は支配的でない。A+・2Aでは防御率4.68・BB/9=4.9。リリーフ転向もあり得る。

7.DJ ピータース(OF)/DJ Peters
◯パワー 肩 アプローチ / △コンタクト
見た目もフォームもそっくりなことからJ.ワース(元ナショナルズ)と比較されている右の長距離砲。ワース同様にパワーと選球眼が突出しており、昨季A+で27本塁打・四球率10.9%をマーク。打率.276ながら三振率32.2%とコンタクト面に不安。

8.ダスティン・メイ(RHP)/Dustin May
◯速球 コマンド / ✖素材型
6-6/180の体格から伸びしろは十分。スピンレートの高い速球とスライダーのコンビネーションでゾーンを攻める。高卒2年目にしてK/BB=4.74とコマンドも優秀。プロ入り後はチェンジアップをマスターしようと取り組んでいる。

9.ジェレン・ケンドール(OF)/Jeren Kendall
◯スピード 肩 CF守備 パワー / ✖コンタクト
昨年のドラフト1巡目。荒削りながらスケールの大きいファイブツールプレーヤーになり得る大器。中でも20-80スケールで80評価のスピードがベストツール。コンタクト&アプローチが脆く、プロレベルへの対応に不安を抱えている。RではOPS.755も、40試合で45K。

10.ウィル・スミス(C)/Will Smith
◯スピード C守備 / △打撃
平均以上のスピードを示すアスリート捕手で、J.T.リアルミュート(マーリンズ)のような将来像が期待される。昨季はA+でリーグの最優秀捕手に選出されるなど発達した守備面でメジャー昇格までは手堅いとの見立て。打撃次第ではレギュラー捕手にも。

11.デニス・サンタナ(RHP)/Dennis Santana
◯速球 スライダー / △コマンド リリーフ向き?
昨季はA+・2Aで21先発して防御率4.11・K/9=9.8・BB/9=3.4をマーク。93-95マイルのシンカー&平均以上のスライダーのコンビネーションからリリーフ向きと見るスカウトも。リリースポイントも低め。チェンジアップを磨いて先発でも通用することをアピールしたい。

12.スターリング・エレディア(OF)/Starling Heredia
◯パワー 肩 / △スピード 両翼向き? / ✖素材型
15年に契約金$2.6Mでプロ入りした原石。トライアウトではスカウトの視線を総ナメにした。リスト3位のディアズよりもスピードや運動能力で劣るが、パワーは勝る。R・AではOPS.952をマーク。N.クルーズ(マリナーズ)やY.セスペデス(メッツ)のような強打のファイブツールプレーヤーとして期待。

13.ジョーダン・シェフィールド(RHP)/Jordan Sheffield
◯速球 スライダー 奪三振 / △リリーフ向き? / ✖コマンド 体格
弟ジャスタスはヤンキース傘下でプレーのプロスペクト。小柄ながら力溢れる投球はM.ストローマン(ブルージェイズ)やT.ゴードン(元レッドソックス他)と比較される。最速98マイルの速球に、切れ味抜群のスライダー&チェンジアップ。昨季A・A+で防御率4.70も、107.1回/109K。

14.ケイレブ・ファーグソン(LHP)/Caleb Ferguson
◯速球 奪三振 / △コマンド
ドラフト38巡目出身。昨季は20歳ながらA+で24先発して防御率2.87・K/9=10.3・BB/9=4.0をマーク。制球面はまだまだだが、打高のA+でこの成績は立派。最速95マイルの速球とカーブを主体に、チェンジアップも発展途上ながら織り交ぜる。

15.ギャビン・ラックス(SS)/Gavin Lux
◯アプローチ メークアップ 守備 /  
20歳にしてツールだけでなくスキルも兼備。昨季四球率11.2%の成熟したアプローチに加え、パワーも12~15HRレベルとの評価を得る。守備もSSに止まれるレベルで、内野どこを守っても平均以上のディフェンダーになれるだろう。

16.ジェームズ・マリナン(RHP)/James Marinan
◯速球 体格 / ✖素材型 
昨年のドラフト4巡目高校生。6-5/220の体格から繰り出される90マイル中盤の速球はさらなる伸びしろを秘める。カーブもリリースポイントを保てた時はよく切れる。チェンジアップ&コマンドを磨いて未来のローテーション入りを目指す。

17.エドウィン・リオス(3B/1B)/Edwin Rios
◯パワー / ✖守備走塁 
軽々とスタンドまで運ぶパワーは圧巻。昨季2A・3Aで打率.309・24本塁打・OPS.895と打撃面は即メジャーレベル。一方で守備走塁の能力は乏しく、将来は1B/DHか。打撃でどれだけバリューを増やせるかがカギ。

18.ジェーク・ピーター(IF)/Jake Peter
◯肩 守備 / △打撃 パワー
オフにトレードで加入。内外野こなすユーティリティープレーヤーで、打撃も昨季3AでOPS.856と即戦力。プロスペクトとしての評価は高くないが、昨季自己最多の13本塁打を放つなどパワー面で向上を辿っており、C.テイラー(ドジャース)のようなブレークに期待がかかる。

19.ドリュー・ジャクソン(SS/2B)/Drew Jackson
◯肩 スピード / △アプローチ 打撃 エラー
兄ブレットは以前にカブスでプレー。ミスは多いが、キャノンアームと平均以上のスピードを生かした内野守備はポテンシャル大。打撃はコンタクトの荒さから疑問視されているが、昨季はパワー&アプローチでやや成長が見られた。打撃を磨いてレギュラーポテンシャルをアピールしたい。昨季はR・A+・2AでOPS.761。

20.マット・ビーティ(3B/1B)/Matt Beaty 
◯打撃 / △守備走塁 パワー
パワーではリスト17位のリオスに劣るが、守備力とコンタクト力では勝り、ベンチプレーヤーとしての使い勝手の良さが光る。2Aで打率.326・15本塁打・OPS.883、マイナー3年で打率.311と安定感抜群。今季終盤にはメジャー昇格もあり得る。

Plus One Prospect
ロマー・クアドラド(OF)/Romer Cuadrado
◯スピード 打撃 / △パワー / ✖素材型 
スリーパーとして注目したい。昨季は打高のパイオニア・リーグ(R)とはいえ、打率.335・9本塁打・OPS.936と素晴らしいパフォーマンス。粗削りながら走守のツールも兼ね備えている。現在20歳。

2018年1月25日木曜日

2018 COLORADO ROCKIES TOP 20 PROSPECTS

2018 COLORADO ROCKIES

TOP 20 PROSPECTS

Brendan Rodgers(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ブレンダン・ロジャース(SS)/Brendan Rodgers
◎打撃 / ◯パワー 肩 / △2B向き?
T.トゥロウィツキーの後継者としてファン待望の大型遊撃手。傑出した打撃能力を有し、20歳ながらA・A+で打率.336・18本塁打・OPS.940をマーク。四球率3.5%とフリースインガーながらアプローチを見失うことはない。守備も優れるが平均的なスピードから2B/3B向きとも。


2.ライアン・マクメーン(1B/2B/3B)/Ryan McMahon
◯打撃 パワー 肩 / △エラー スピード
16年は2Aでつまずいたが、昨季2A・3Aで打率.355・20本塁打・OPS.986と圧巻の内容。元から高評価だったパワー&選球眼に加え、課題のコンタクトスキルも克服し穴のない打者へと変貌。守備では本職の3Bの他、1B/2Bも経験。


3.コルテン・ウェルカー(3B)/Colton Welker
◯打撃 3B守備 / △スピード アプローチ
スカウトやマイナーのコーチからは若き日のN.アレナドと比べられる攻守揃った三塁手。アレナド同様に四球はあまり選ばないが、パワーとアベレージを兼ね備えでおり、Aでは打率.350・6本塁打・OPS.901をマーク。守備でも三塁手に必要な資質をそろえており、平均以上のディフェンダーになれるだろう。

4.ライアン・ビレイド(SS)/Ryan Vilade
◯打撃 パワー 肩 アプローチ / △スピード SS守備
昨年のドラフト2巡目。U-18杯では米国代表の3番打者を務めた。強烈なスイングが武器で、RでOPS.934。加えて31K/27BBと選球眼も兼備。守備では平均以下のスピードからSSにとどまれるかがポイント。肩の強さは平均以上で、グラブ捌きも柔らかい。

5.ピーター・ランバート(RHP)/Peter Lambert
◯速球 3球種 コマンド / 
平均以上の3球種をコマンドよく扱うことができ、スタミナにも優れることから先発ローテーション3番手相当の評価を得ている。昨季はA+で26先発して防御率4.17・K/9=8.3・BB/9=1.9をマーク。速球は90-95マイル、第2球種のカーブは落差抜群。

6.ライリー・パイント(RHP)/Riley Pint
◎速球 / ◯変化球 / ✖コマンド フォーム 素材型
16年ドラフト全体4位の大器。最速102マイルを叩き出す豪腕も、制球難が致命的。昨季Aでは22先発・防御率5.42・K/9=7.6・BB/9=5.7と不本意な成績。フォームの再現性が悪く、平均以上のカーブ&チェンジアップもゾーンを突けない。


7.ライアン・カステラーニ(RHP)/Ryan Castellani
◯速球 3球種 スタミナ / 
M.シャーザー(ナショナルズ)のクローンとも評される右腕。シャーザーそっくりなフォームから平均以上の3球種を投げ分ける。昨季は2Aで防御率4.87とつまずいたが、2年続けてリーグ最多投球回を記録とワークホースぶりは健在。

8.ギャレット・ハンプソン(2B/SS)/Garrett Hampson
◯アプローチ コンタクト スピード / △パワー 2B向き?
昨季マイナートップの113得点&4位の51盗塁をマークのチャンスメーカー。パワー面の平凡さからユーティリティー向きと評価されていたが、A+でOPS.849は立派。肩の弱さから2B向きとも。B.ゾブリスト(カブス)のような将来に期待。

9.サム・ヒリアード(OF)/Sam Hilliard
◯スピード パワー 肩 / △コンタクト
高校卒業時には投手としても指名された二刀流アスリート。6-5/225の恵まれた体格に「20-20」も可能なパワー&スピードを秘める。昨季は133試合/155Kと長い腕を畳んで打つのに苦しんだが、打率.300・21本塁打・37盗塁・OPS.847と文句無しの成績。守備では強肩を生かし補殺13個。

10.サム・ハワード(LHP)/Sam Howard
◯3球種 / 
90マイル前半の速球&チェンジアップ&スライダーを同じ腕の振りから投げ分ける。昨季は2A・3Aで23先発して防御率3.32・K/9=7.4・BB/9=3.0と打高な本拠地を苦にしなかった。チームのローテーション投手に成長したT.アンダーソンがロールモデルになりそうだ。ローテ下位タイプ。

11.ブライアン・マンデル(1B)/Brian Mundell
◯打撃 アプローチ / ✖守備走塁 肩
16年にはマイナーで近代野球最多の59二塁打をマーク。本塁打を量産するタイプではないが、スムーズなスイングで広角に長打を打ち分けるミドルヒッター。昨季はA+・2Aで打率.300・15本塁打・OPS.857をマーク。四球率11.9%・三振率13.9%とアプローチも成熟。守備走塁は平凡。

12.ウィル・ガディス(RHP)/Will Gaddis
◯コマンド 球種 即戦力 / △球威
昨年のドラフト3巡目。コマンドに優れた即戦力タイプ。90マイル前後の速球を主体にカッター、カーブ、チェンジアップと多彩な球種をストライクゾーンに集めることができ、どれも安定している。RではBB/9=1.4も、防御率5.68と打ちこまれた。

13.タイラー・ネビン(3B)/Tyler Nevin
◯打撃 /  △1B向き? 肩 スピード 耐久性
父フィルはメジャーで14年間プレーした元大リーガー。父と同じく強打の三塁手として期待されており、パワーと選球眼を兼ね備える。昨季はAで打率.305.7本塁打・OPS.821をマーク。一方で3B守備は疑わしく、フットワークの乏しさから昨季も1Bで34出場。

14.イエンシー・アルモンテ(RHP)/Yency Almonte
◯速球 / △リリーフ向き? / ✖コマンド チェンジアップ
昨季は2Aで14先発/防御率2.00と好投も、3Aでは7先発/防御率4.89と適応に苦しんだ。常時93-96マイルを計測する速球の威力は魅力。しかし、平凡なコマンド、力んで投げるメカニクス、不安定なチェンジアップからリリーフ向きとの見立てが強い。

15.マイク・タウクマン(OF)/Mike Tauchman
◯スピード CF守備 / △パワー
俊足堅守の4番手外野手タイプとの評価だったが、昨季は全身の力を生かしたスイングを習得し覚醒。これまでのキャリアハイ(4本)をはるかに上回る16ホーマー、3Aで打率.331・OPS.941と圧倒的な成績を納めた。L.ケイン(元ロイヤルズ)のような遅咲きブレークに期待。

16.ジョーダン・パターソン(OF/1B)/Jordan Patterson
◯パワー 肩 スピード / △両翼向き コンタクト アプローチ
大学では二刀流としても活躍した大器。マイナーではプロ入りから4年連続「二桁本塁打・二桁盗塁」を達成。昨季は3盗塁にとどまったが、キャリアハイとなる26ホーマーを放った。マイナー通算三振率22.5%と三振の多さが懸念材料。

17.ブレイリング・エルセビオ(LHP)/Breiling Eusebio
◯速球 / ✖素材型 コマンド
ポテンシャルの高さに注目。90-95マイルの速球はよく動き、カーブ&チェンジアップも弱冠20歳にしてフィールに優れる。速球がよく動くゆえ、時折コントロールを見失うことがあるが、コンパクトなメカニクスは好印象。昨季はA-で防御率1.59・K/BB=5.5と好投後、Aで防御率4.46・K/BB=1.94。

18.フォレスト・ウォール(OF)/Forrest Wall
◯スピード 打撃 / △パワー 肩 
14年ドラフト1巡目。ここ数年くすぶっていたが、昨季よりCFにコンバートされると、OPS.832と好スタート。しかし、ダイビングキャッチの際に左肩を痛め、5月にシーズンエンドとなった。CF守備への適応も素晴らしかっただけに、今季の巻き返しに期待。打撃はピュアヒッターぶりが光る。

19.ヨナサン・ダザ(OF)/Yonathan Daza
◯スピード コンタクト CF守備 / ✖パワー 素材型
ベストツールはスピードで、昨季は自己最多の31盗塁をマーク。打撃は3年連続シーズン3本塁打と非力ながら、バレルを理解したラインドライブヒッティングで、昨季打率.341・34二塁打・11三塁打をマーク。CF守備でも広大な守備範囲を披露する。2Aを迎える今季が勝負。

20.ウェス・ロジャース(OF)/Wes Rogers
◯スピード / ✖パワー 素材型
18位のダザとほぼ同じプロフィール。同じ年な上に、昨季は同じA+で共にプレー。ダザよりも打撃が少し落ち、その分スピードツールがさらに傑出しているイメージだ。昨季はマイナー全体トップの70盗塁(成功率85%)をマーク。ダザ同様に2Aを迎える今季が勝負。

Plus One Prospect
ジョシュ・フエンテス(3B)/Josh Fuentes
◯打撃 / △アプローチ
フリースインガーながらマイナーで2年連続「3割・10本」を達成するなど打撃面の評価が高い。昨季は2Aで打率.307・15本塁打をマーク。実はN.アレナド(ロッキーズ)のいとこで、よく野球のことで質問をしているという。ポジションも同じ三塁手で、注目したい存在。

2018年1月24日水曜日

2018 ARIZONA DIAMONDBACKS TOP 20 PROSPECTS

2018 ARIZONA DIAMONDBACKS

TOP 20 PROSPECTS

Jon Duplantier(RHP)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ジョン・ダプランティアー(RHP)/Jon Duplantier
◯速球 奪三振 変化球 コマンド / ✖耐久性
昨季A・A+で12勝3敗・防御率1.39・K/9=10.8・BB/9=2.9とブレーク。特に防御率は、93年以降では05年のJ.バーランダー(1.29)に次ぐ成績。90マイル中盤の速球を主体にテンポよく攻める。故障歴の多さが不安も、エースポテンシャル。

2.ペイビン・スミス(1B)/Pavin Smith
◯打撃 アプローチ コンタクト / △パワー / ✖スピード
昨年のドラフトで全体7位指名を受けた左の好打者。卓越したコンタクト技術と広角打法に加えて、25本塁打相当のパワーも秘めている。一塁守備も平均レベル。昨季A-では51試合でOPS.816も、0本塁打とパワーを生み出せなかった。

3.テイラー・クラーク(RHP)/Taylor Clarke
◯コマンド 3球種 / △フライボーラー
球威は傑出してないが、安定した3球種でコマンドよくゾーンを攻めるイニングイーター。ストライク先行の投球術に加え、スタミナも豊富。昨季は2A・3Aで27先発して防御率3.35・K/9=8.6・BB/9=3.2をマーク。フライボーラーな点が気掛かり。

4.マーカス・ウィルソン(OF)/Marcus Wilson
◯アプローチ スピード / △両翼向き? / ✖素材型
素材型のフィジカルプレーヤーがマイナー4年目でブレーク。Aでリーグ3位の打率.295、同2位の出塁率.383をマーク。9ホーマーも自身最多だった。20歳にして成熟した選球眼を有し、パワーも向上が見込まれる。スピードは平均以上も、体格面から両翼向きとの見方も。


5.テイラー・ウィデナー(RHP)/Taylor Widener
◯速球 奪三振 / △リリーフ向き? コマンド 
90マイル前半だった速球が93-97マイルにまで向上しブレークの姿は、傘下のC.アダムスとピタリと重なる。昨季はA+で27先発して防御率3.39・K/9=9.7をマーク。BB/9=3.8とコマンドが不安定で、さらに故障も多いことから先発よりもリリーフ向きか。

6.ドミンゴ・レイバ(SS/2B)/Domingo Leyba
◯打撃 アプローチ / △肩 パワー 2B向き?
昨季は肩の故障により23試合の出場にとどまったが、16年には20歳ながら、2Aで打率.301・OPS.809をマークした逸材。目立ったツールはないが攻守に磨かれており、早期昇格も見込める。平均的な肩の強さから2B向きとも。

7.ジャレッド・ミラー(LHP)/Jared Miller
◯速球 スライダー 奪三振 / △コマンド
A.ミラー(インディアンズ)2世として期待してしまうリリーフ左腕。6-7/240の体格はマウンドに立っただけで打者を威圧することができ、94-97マイルの速球とスライダーのコンビネーションで三振の山を築く。ゴロアウトも多い。昨季は2A・3Aで53試合に登板して防御率2.93・K/9=12.0をマーク。

8.アンディ・ヤージー(C)/Andy Yerzy
◯パワー / ✖素材型 コンタクト C守備
16年ドラフト2巡目の高卒捕手。A.J.ピアジンスキー(元ブレーブス他)と比較される攻撃型捕手で、長打力が武器。昨季はRで13本塁打・OPS.890をマーク。一方で捕手としての守備力には疑問。37試合マスクを被って13捕逸を喫しており、一塁や外野への転向もあり得る。

9.ドールトン・バーショー(C)/Daulton Varsho
◯スピード 打撃 / △肩 
父ゲリーはMLBで8年間プレーした元メジャーリーガー。捕手離れしたしたアスリートタイプで、スピードの評価は平均以上。一方で捕手としては肩が弱く、外野手や二塁手として評価するスカウトも。打撃は成熟したアプローチでコンタクトとパワーを兼ね備える。A-ではOPS.902とよく打った。

10.ホゼ・アルモンテ(RHP)/Jose Almonte
◯速球 奪三振 / ✖コマンド 素材型
16年夏B.ジーグラーとのトレードでレッドソックスから移籍。最速95マイルの速球&スライダー&チェンジアップを有効に織り交ぜ、昨季A+で11勝8敗・防御率3.55・K/9=10.5をマーク。BB/9=4.3と制球力を磨く必要があるが、球威だけならローテーション3番手相当。

11.ジャスラード・チズホルム(SS)/Jasrado Chisholm
◯パワー / ✖素材型 アプローチ
昨季は故障により29試合の出場にとどまったが、ズバ抜けたツール面をスカウトから買われている。現段階では素材型の域を出ておらず、攻守の荒さを磨いていきたい。打撃では積極的なアプローチゆえ空振りが目立つが、遊撃離れした長打力を秘める。守備でも確実性に欠ける。

12.マット・テイボー(RHP)/Matt Tabor
◯速球 / ✖素材型
昨年のドラフト3巡目高校生。素材型だが、Dバックス傘下出身のC.アンダーソン(現ブルワーズ)と比較されている。素早い腕の振りから最速96マイルの速球&チェンジアップ。スライダーはカウントが取れるもキレに欠ける。長い目で見ていきたい。ポテンシャルはローテーション3番手相当。

13.ジミー・シェーフィー(RHP)/Jimmie Sherfy
◯速球 / △コマンド 
96-97マイルの速球とスライダーで捻じ伏せる剛腕。昨季は課題であった制球難を克服しブレーク。BB/9の推移は15年=5.1、16年=3.9、17年=1.8。昨季は3Aで44試合に登板し防御率3.12・K/9=11.2。MLBでも10.2回を無失点。

14.ガブリエル・マーシャル(OF)/Gabriel Maciel
◯スピード アプローチ CF守備 /  ✖パワー
U-18W杯ではブラジル代表として来日。WBC予選ではナショナルチームでもプレーした。スピードが武器のスイッチヒッターで、リードオフポテンシャルを示す。アプローチもよく、昨季Rで打率.323・34K/24BBをマーク。守備ではプロ入り後CFに転向したばかりだが、ルート取りも良く、平均以上のディフェンダーになれるだろう。

15.エドゥアルド・ディアズ(OF)/Eduardo Diaz
◯スピード 打撃 CF守備 / △アプローチ
スカウトやコーチからはパワーとスピードを兼ね備えたCFとして期待されている。ガツガツした積極的なプレースタイルで確実性には欠けるが、ハードワーカーで伸びしろ十分。昨季はRで打率.312・7本塁打・OPS.867をマーク。守備走塁でも高い技術を披露している。

16.クリスチャン・ウォーカー(1B/OF)/Christian Walker
◯パワー / ✖守備走塁
C.デービスとT.マンシーニによってポジションを完全にロックされていたため、昨季オリオールズから移籍。すると、昨季3Aで打率.309・32本塁打・OPS.980とブレーク。課題の三振を減らしつつ、四球を増やすなど打撃改造に成功。

17.ソクラテス・ブリトー(OF)/Socrates Brito
 ◯スピード 肩 OF守備 / △打撃 パワー / ✖アプローチ 
15年にはMLBでも18試合に起用され、翌年は40試合で打率.179とチャンスを生かせず。守備走塁では安定した働きが見込めるが、打撃の確実性に欠け、将来像は4番手外野手止まりか。昨季は3Aで打率.291・5本塁打・OPS.785をマーク。

18.ドリュー・エリス(3B/1B)/Drew Ellis
◯打撃 パワー / ✖守備走塁
大柄な体格にギッシリとパワーがつまっており、素早くコンパクトなスイングでも長打を生み出せる。アプローチも落ち着いており、パワーとアベレージを両立した打者になり得る。大学ではチーム事情により三塁起用も、本職は一塁。 A-では打率.227・8本塁打・OPS.730と木製バットへの適応に不安。

19.アレックス・ヤング(LHP)/Alex Young
◯スライダー 即戦力 / △リリーフ向き?
15年ドラフト2巡目でプロ入り時は、先発もリリーフもできる便利屋ということでB.フィネガン(レッズ)と比較されていた。昨季は初の2Aで24先発して防御率3.68・K/9=6.8・BB/9=3.8をマーク。一般的な技巧派左腕と比べれば球威で勝り、メジャーでも先発ローテーションに残れるだけのモノは持っている。

20.コディ・リード(LHP)/Cody Reed
◯変則 投球術 / △球威
速球は最速でも90マイル前後と球威には欠けるが、ベテラン投手のようなクレバーな投球術とまるで背中から急にボールが出てくるような変則フォームで打者のタイミングを崩す。昨季はA・A+で25先発して防御率3.17・K/9=9.2・BB/9=2.7と好投したが、球威不足から上の階級でもパフォーマンスを維持できるかは疑問。

Plus One Prospect
クリスチャン・ロビンソン(OF)/Kristian Robinson
◯スピード パワー / △RF向き?
昨夏契約金$2.55Mでプロ入りしたバハマ出身のプロスペクト。豪快なパワーとスピードを備えたツール面の評価が高い。現段階ではCFを守っているが、将来的にはRFに回ることになるかもしれない。メークアップ面の評価も高く、マイナーでの成長を長い目で見守りたい。